炎の転校生!!

第弐話 むちゃ痛いわ〜
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15:20分

授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。

部活に行くもの、お喋りを始めるもの、帰宅するものそれぞれ行動する。

教室の一角でシンジがマユミに楽しそうに話しかけている。

「じゃ、今度の日曜日、街案内してあげるね。」

少し照れた様にそう伝える。

マユミは、そんなシンジをポ〜っと見ているだけだ。

どうやただの街案内だと言うのに別の想像でもしているのだろう真っ赤である。

彼女の心地よい酔いを覚ます赤毛の天使(悪魔?)が登場する。

「バカシンジ!!その日は、起動実験があるはずよ!!ど〜すんのよ!」

「えっ、でも休みだってリツコさんが「ヲホホ、ごめんなさいね〜。シンジってたまに錯乱するのよ。」

アスカがシンジをさえぎる。

シンジは、アスカの青筋を見てなにも言えなくなった。

「ご、ごめんね。山岸さん」




ガーーーーーーーーーーン!!

マユミは折角のデート(?)がつぶされて不機嫌になる。

腸が煮え滾る思いだったがシンジの手前、醜く争えない。

マユミ嬢とアスカ嬢の笑顔の睨み合いが続く。

何が実験や!!あたいがだーりんの話聞き逃すわけないやろ。このへっぽこ猿!!

覚えとれよ〜。あたいは万倍返しやけんな!


ハァ〜っとシンジの溜息が聞こえる。

シンジも結構楽しみにしていたみたいだ(笑)

あああーん ほんな悲しいことせんといて。

今回だけは許したんそ。次から猿の言う事聞いたらアカンでぇ〜?


永遠とも思える沈黙を一人の少女が破った。

綾波 レイ嬢である。

「碇クン帰りましょ。」

そう言うと教室を出て行く。

「ま、待ってよ。綾波。」

シンジは、重苦しいふいん気に耐えれなくなってレイの後を追っていく。

アスカは、ベ〜〜〜っと可愛らしい舌を出し去っていった。
















マユミは、信じられなっかた。

まさか、シンジが自分を見捨てていくとは此れっぽちも思っていなかったからである。

自分がこんなにもシンジを想っているのに、何故わかってくれないのか・・・・。

先程までの楽しい会話が幻のように思えた。

砂に水が染み込むように、布に墨汁を垂らすように

口惜しさ、嫉妬、後悔、憎しみ、恨み、辛みがココロを覆う。

シンジへの気持ちが冷めるような気がした。

止めることが出来ない。

耳を閉じ目をつぶる。



シンジとの出会いが蘇る。

孤独の中から救ってくれたシンジ。

捜し求めていたモノを与えてくれたシンジ。

自分を気使ってくれるシンジ。

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シンジのはにかんだ微笑が瞼の内に浮ぶ。

急に愛しさが溢れ出す。

シンジを思い出すだけで、ときめいてしまう。

嗚呼、離れては生きていけない、マユミはそう想った。

マユミは目元が熱く感じ触れてみると涙だった。

こんなにもシンジの事を愛せる自分に嬉しくなりつい微笑んでしまう。





ふふふふふふふふふ・・・。

だーりん?お仕置きで許したるわ。

見てか!!障害が在れば有るほど燃えるちゅーもんや!!

あたいの良さに気ずかせたるわ!!

拳を振り上げ窓から見える一番星に誓うのだった・・・。












チョッチ暗かったすね。
私のmy God”hide”の曲をテーマにしてるんですよ。

次回は、メチャ痛いわ〜『マユミのお仕置き大作戦』って感じですかね?
書ければの話ですけれども・・・。



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